質問事項(腎臓内科)

Q1 診察にかかる時間はどれくらいですか?
A1
  • 基本的に待ち時間はほとんどかかりません。診察にかかる時間は初回と2回目以降、患者さんの病態などによって異なりますが、腎不全の患者さんだと5分~1時間程度です。ただし、複数の検査を受けていただく場合や、治療の説明などを行う際は、もう少しお時間をいただいています。
  • また、当院は予約制ではございません。当日いきなりのご来院でも診察いたしますので、お気軽にご来院ください。
  • なお、午前の診察の最終受付時間は10時45分、午後の診察の最終受付時間は15時45分です。
Q2 健診で腎臓が悪いといわれました。大丈夫でしょうか?
A2
  • CM等で腎不全になると、治らないのでGFRが60mL/分/1.73m2以下や人間ドック等で異常を指摘された際には医療機関を受診するように放送されています。
    当院へもGFRが50mL/分/1.73m2台のため、腎機能を危惧されて来院される方がたくさんおられます。

    ただ腎不全は原因によっては改善します。

    特に脱水での腎機能が低下した方は飲水を十分に行うだけで改善します。検診や人間ドックでの血液検査時は脱水のことが多いので見かけ上 数値が悪くなります。
    筋肉量が多い方も腎機能は悪くないのに、GFRが低くなることがあります。これはGFRを計算する指標に用いているクレアチニンは筋肉量が多いと髙値になるためです。
    腎機能が低下する薬剤を使用しているのなら、中止だけで腎機能が改善することもあります。

    実際、日本腎臓学会からのガイドラインにも、40歳以上で、かつGFRが45~59mL/min/1.73m2で検尿異常を認めない方は生活指導やかかりつけ医での経過観察となっています。 40歳以上で、検尿異常がなく、以前からGFRが45~59mL/min/1.73m2の方は経過観察可能、専門医の受診は不要ということです。

    ただ
  • GFRが45mL/min/1.73m2未満
  • 検尿異常を認める腎機能低下
  • 40歳未満にも関らずGFRが60mL/分/1.73m2未満
  • 高度の検尿異常
  • 以前と比較してGFRが30%以上低下会
  • 上記の場合は専門医の受診が必要となります。

    40歳未満と40歳以上で指標が異なるのは、腎臓が年齢とともに機能が低下していく臓器だからです。
    かかりつけ医のおられない方や、かかりつけ医で対応困難と判断された方は当院を含めた腎臓内科へご来院ください。
Q3 腎臓が悪くなると腰痛を生じるのでしょうか?
A3
  • 38℃前後の発熱を伴わない限り、腎臓が原因では腰痛にはなりません。 その際は急性腎盂腎炎という感染症を発症している可能性が高く、発症時には抗生剤投与による加療が必要になります。 他に尿路結石でも腰痛になりますが、腎臓に結石(腎結石)がある状態では腰痛を生じません。
    尿管に結石がある際のみ腰痛となります。
    尿管結石は治療が必要な時もあり、泌尿器科で治療を行います。 上記の腎臓の感染である急性腎盂腎炎も、尿管結石を合併して生じることも多いので、その際も泌尿器科の受診をおすすめします。
腎臓が悪くなると腰痛を生じるのでしょうか?

例外として、急性腎不全発症時に腎臓の疼痛を訴える患者さんが稀におられます。ただそういった患者さんでは発熱や突然の体調不良、高度の検尿異常等を認めます。慢性的な腰痛や検尿異常がない場合は急性腎不全を基本認めません。 結論として、高度の発熱が持続時以外は腎臓由来で腰痛を生じることはありません。

Q4 腎臓が原因で浮腫(むくみ)を生じているのでしょうか
A4
  • 浮腫の原因は多数あります。
    腎臓由来の浮腫の場合は基本的には高度の蛋白尿を認めた結果、体内の蛋白質が低下し、その結果として浮腫を生じます。
    かなり進行した腎不全では塩分貯留の結果、浮腫を生じることも稀にありますが、腎臓由来の場合、蛋白尿がなく浮腫のみ生じる方はかなり稀です。

    他の下肢浮腫の原因として下肢静脈瘤、甲状腺疾患、心疾患、肝疾患、リンパ浮腫、感染症、深部静脈血栓症、悪性腫瘍、変形性膝関節症、薬剤性等があります。 他に疾患がある方や、内服薬が多い方は、担当の科の先生にまず相談するのをおすすめします。
Q5 腎臓が原因で頻尿・乏尿になっているのでしょうか?
A5
  • 1日8回以上の排尿を認めるのを頻尿、1日400mL以下の尿量を乏尿と基本的には定義されています。

    頻尿は基本的に腎疾患では生じません。
    過活動性膀胱、残尿(排尿後にも膀胱内への尿が残った状態)、多飲、尿路感染症、腫瘍、心因性、薬剤性等で生じます。
    泌尿器科疾患がほとんどなので、泌尿器科への受診を推奨します。 かなり高度の腎不全患者さんの中には、頻尿となる患者さんもおられますが、ごく稀です。

    乏尿は腎不全でも生じますが、他に原因があることが多いです。
    腎不全で尿量が減る方は、摂取した水分がそのまま体内にたまってくるので、基本 浮腫を生じます。浮腫を生じない方は乏尿でも腎不全由来でない可能性が高いです。 他の原因として多いのが水分摂取不足です。
    まず水分を摂取しないと尿はでません。汗を多量にかくと尿量も減少します。
    また薬剤性や浮腫の原因となる疾患でも乏尿となることがあります。 他に疾患がある方や、内服薬が多い方は、担当科の先生にまず相談するのをおすすめします。
Q6 尿が最近泡立つのですが、腎臓が原因ですか??
A6
  • 腎臓疾患により蛋白尿を認めるようになった結果、尿が泡立つことはありますが、ごく稀です。
    脱水や尿の勢いが強いのが原因の大半です。
    正常な尿でも泡立ちをよくする物質(ウロビリノーゲン)がある程度含まれています。また普通の水を大量にコップにいれるだけでも、空気と水が大量に混じり泡立ちます。
    脱水になるとウロビリノーゲンが濃縮されるので余計泡立ちやすくなります。夜間は飲水せず、寝ている間に200mL前後の汗をかくため、起床時は脱水状態になります。このため朝一番の尿は余計泡立ちやすくなります (ウロビリノーゲンが増加すると尿も黄色くなるので、朝一番の尿は濃くなりやすいです)。
    生理的蛋白尿というのもあります。肉等の過剰摂取により腎臓の働きが追いつかない量の大量の蛋白質が一時的に血液中にある時、激しい運動後等により体内で蛋白質が過剰に産生された時、発熱、精神的ストレス等が原因です。

    厚生省のホームページにも記載されています。
    ほとんどの方が上記の複合要因で尿が泡立ちます。
    他に感染症、肝疾患、糖尿病、稀な疾患として血液疾患、膀胱腸瘻等があります。

    もし脱水でもないのに、数日間1日中尿の泡立ちが持続するようなら、当院を始め、内科、泌尿器科を受診してください。どこかに異常があれば、簡易の尿検査である程度診断可能です。
    また薬局でも尿に蛋白があるか判断する検査キットが販売されています。受診に悩む方は購入して検査をして、尿蛋白を認めた際には当院を含めた日本腎臓学会認定腎臓専門医にご来院ください。

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